テーマ34 会社から指示された仕事は、管理職者として、
自分の仕事として、部下には自分の言葉で話す
■上司として自分の言葉に重みを増していく
会社からの仕事を会社からの指示内容で、
そのまま部下に伝える管理職者と
自分の仕事とし、全て自分の責任として自分の言葉に変えて
部下に話す管理職者を比べた場合、
後者の自分の言葉で話す管理職者の方が、
部下からの信頼度が高いのはいうまでもありません。
自分の言葉で話すようにすると、
お客様や仕事に対する、知識や経験を踏まえた考えの深さ、
上司、同僚、部下に対する気遣いや配慮、
このようなことが、自然に言葉の中に現れ、
言葉に重みのある管理職者となります。
■お客様の期待水準以上の仕事をする
会社から指示される仕事は、
基本的にはお客様より頂いた仕様書通りと考えることができます。
会社から仕事の指示をされた場合、
まず管理職者として考えなければならないことは、
お客様がエンドユーザーの場合でも、受託仕事の場合でも、
社内の他部署からの依頼であっても、お客様の期待水準は、
どこにあるのかということになります。
5、4、3、2、1の5段階評価の場合、3の基準は、お客様が例えば、
1万円のものを購入して、購入した商品が1万円相当と判断した場合となります。
3の評価の場合は、同じ1万円でも、
もっと品質が良い企業や同じ品質でも
1万円より安い価格で提供する企業がでた場合は、
お客様は、すぐそちらの方へ流れてしまいます。
管理職者として考えなければならないのは、
4以上の仕事をするにはどうするかということです。
過剰品質ではなく、お客様が、自社と継続して取引をして頂くためには、
どのような品質のものを提供しなければならないのか、
何か付加価値をつけることはないかを考えることが必要です。
会社から仕事を指示されたときは、
管理職者は、ただそのまま行うのではなく、
お客様の期待水準を考え、期待水準以上の仕事をすることを考えなければなりません。
■自分の言葉で話す
部下の人は、上司が指示している仕事は、
会社から上司が指示された仕事だということは、当然理解しています。
管理職者は、部下に仕事の指示をするときには、
お客様の期待水準以上の仕事をするためには、
何をしなければならないのかなど、仕事の目的や全体像をきちんと伝えた上で、
部署員一人ひとりの役割分担や実際に行うべきこと、
いつまでに行うか、取組み姿勢などを伝えることが重要です。
上記の内容を、部下にきちんと話すと、
部下は、会社からの指示の仕事ではなく、
この仕事に対する上司の想い、意志が伝わり、
上司の言葉として受け取ってくれます。
逆に、会社から指示された仕事をそのまま伝えるだけでは、
無責任に聞こえ、上司はただの中継役となり、部下から信頼される上司とはなりません。
|